ガラパゴスからの船出

時代の潮流から随分外れた島に浮かぶ音楽ブログです。お気に入りの曲の感想や好きな部分をひたすら垂れ流します。

Fear, and Loathing in Las Vegas/Love at First Sight

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音楽のジャンルというものは、もう私にはわからない。

 

Fear, and Loathing in Las Vegasを知ったのは10年以上前ぐらい、深夜の「今注目のニューフェイス」的なPV集の番組を見た時だった。なんだかチャラいメンバーの、パリピ(当時そんな言葉はなかったとは思うが)にウケそうな曲だなあと思ったが、元々トランスやらハウスミュージックが好きな私なので、しっかりと聴いてしまった。それが「Love at First Sight」という曲だ。

目がチカチカして、年を取る度に見づらくなっていくかもしれない

2000年前後に流行ったトランス系の曲は、打ち込みメインにディストーションギターのみが生楽器という編成のものが多かったように思う。しかし彼らの曲は生楽器がメインで、でもシンセの存在感がデカいというようなものである。今まで聴いたことがあるようで、そうでもない。こんなジャンルがあるのだと初めて私は知った。

 

で、どうやらこのジャンルを「ピコリーモ」と呼ぶそうだ。ハードコアなロックとエモが合体して「スクリーモ」。そこにシンセの「ピコピコ」音が混じっているという。ここまでくると、もう何がなんだかわからない。私は元々ジャンル分けに消極的である。そもそも色々なミュージシャンがいて、皆自分たちの音楽を作っているのだから、ミュージシャンの数だけジャンルがあるのではないか。だからジャンルが派生的に作られていくのは、文章を書く上ではありがたかったりするが、そこまで固執しようとは思わない。TSUTAYAの店員が気にするだけで充分だ。

 

話がだいぶ逸れた。そんなジャンル論はさておき、私は彼らの音楽に強く惹かれた。驚いたのが、当時バンドの平均年齢が19歳ぐらいだったこと。「ついに下の世代からこんなヤバいヤツらが出てきたのか」と思った覚えがある。そしてその年齢の割に、非常に雑多なジャンルが垣間見える曲だとも感じた。イントロのシンセなんかは日本的である。和風とまではいかないが、ゲームのBGMで聴きそうな日本らしいフレーズだ。ギターや途中のブレイクダウンはわかりやすいハードコア。ドラムは生演奏と打ち込みを混ぜているのだろうか?いずれにせよ交わることのないテイストを綺麗に混ぜて、違和感なく成立させているのだから、とんでもないことをやってのける10代だ。ピコリーモと言われるのがよくわかる。

 

人の音楽観は25歳までに聴いた音楽で構成されるという話を聴いたことがある。彼らの音楽は私の音楽観の最後の方にやってきて、しっかりと根を張っていった。新しいジャンルはなかなか入ってこない年齢になってしまったのかもしれないが、彼らの作る新しい曲は今日でも私の琴線に触れ続けている。