ガラパゴスからの船出

時代の潮流から随分外れた島に浮かぶ音楽ブログです。お気に入りの曲(2000年代後半が多め)の感想や好きな部分をひたすら垂れ流します。

田村ゆかり/おしえて A to Z

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田村ゆかり氏(以下ゆかりん)の声を初めて聞いたのは「ひぐらしのなく頃に」だったか。私はあまりアニメに詳しくないのだが、一時期アニメをよく見ていた時期があり、その頃彼女の声もよく耳にしていた。んで「B型H系」というアニメを見始めた時に流れてきたのがこの曲である。

「あ、これだいぶ好きな曲だわ」というのが聴いてて思った感想である。テンポがだいぶ速く、シャープ多めの明るい曲で、ボンゴが鳴って夏を感じさせるノリのいいリズム(こういうビートを何というか知らないが…)には思わず手拍子をしたくなる。フォールするブラスやあちらこちらで鳴るパーカッションが昭和のアイドルソングを思わせる。しかしそこにゆかりんの甘い声が乗ることで、新しい曲に聴こえるのだから不思議なものだ。

 

コードはわりとシンプルであり、Bメロの後半でF#からC#7まで一つずつ上っていく感じがこの曲の世界観とマッチしている。原作者自身が書いた歌詞もわざと緩くしているのか、ひらがなが多めである。そして歌詞そのものも昭和アイドルテイストなので、やはり往年のアイドルソングを狙って作ったのかなあと思わずにはいられない。「もう 相当 ムチュウ?でも」なんかは「妄想と夢中」なんかのダブルミーニングのようで、これは主人公の山田が妄想多めキャラなので、そこにかけているのだろうと勝手に思っている。

 

私にしては珍しく本編を見たアニメなのだが、10年ほど前に一周したっきりなので、どういう話だったのかあまり覚えていない。しかしこのOPは一度聴いた時からすっかりやられ、一時期脳内BGMとしてヘビーローテーションが組まれていた覚えがある。このビートが脳内から離れなくなっていたのだ。

 

そこからゆかりんの音源を過去に戻って掘り下げていった結果、「恋せよ女の子」「童話迷宮」だとかを聴くようになり、その後発売された「Early Years Collection」なんかもきっちり抑えるようになった。

 

さて余談になるが、私が5chのVIP板に入り浸っている頃、ラジオ番組「田村ゆかりのいたずら黒うさぎ」の創作スレをひたすら立てまくっている人がいた。丁度そのラジオが終わったくらいで、その現実を受け止められなかったようで、だったら自分で書いてやるとばかりに頑張っていたようだ。そのクオリティはリスナーから「脳内再生余裕」と言われ、よくわからず煽っている連中からは「聞いたものをひたすら文章に起こして何が楽しいのww」と、その完成度から創作だと気づかれないリアルさがあり、ラジオを知らない者からは「ここまで書かせるのだから、逆に本家を聴きたくなった」とポロロッカ現象を引き起こしていた。そんなファンのスレを最後に目撃したのが3年ぐらい前だろうか。私はゆかりんのファンではないのでラジオは特に聴いていないのだが、このファンの創作スレをずっと待ち望んでいる。彼の動向を神さまおしえてくれないだろうか。