ガラパゴスからの船出

時代の潮流から随分外れた島に浮かぶ音楽ブログです。お気に入りの曲(2000年代後半が多め)の感想や好きな部分をひたすら垂れ流します。

橋本みゆき/hello,my happiness

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今日はクリスマスなのだが、昨夜から今日にかけてSchool Days(以下スクイズ)の一挙放送をやっていた。この時季になると毎年のように誠が死に、世界もまた死に、言葉はNice boat.であり、もはや様式美と化している。

 

さて、そんな中ふと思い出したのがこの「hello,my happiness」という曲。

アニメでは聴けないのだが、原作の言葉エンドで流れてくる曲だ。この時の誠は非常にカッコよく、綺麗なハッピーエンドであり、まさにタイトルの通りの一曲。他に強力な曲が多くあるためあまり知名度はないのだが、私は原作の中で最もこの曲が好きだ。

 

作詞はRita氏、作曲はKIRIKO氏、編曲がHIKO氏であり、同作のBGMを担当しているKIRIKO/HIKO Soundの提供曲であることがわかる。KIRIKO/HIKO SoundではHIKO氏が曲を作ることが多いのだが、KIRIKO氏作曲のものも私は好きであり、unityの「愛のVENUS・恋のWINNER」、いとうかなこ氏の「悲しみの向こうへ」と並び、KIRIKO三大提供曲と(多分私だけが)呼んでいる。

 

KIRIKO氏が作る曲は素直な曲調のものが多く、この曲も例に漏れない。そこにHIKO氏の編曲がこれまた相性抜群である。イントロを聴けばわかるのだが、ザクザクとしたギター、ベースにシンセという非常にシンプルな構成であり、HIKO氏曰く「二昔前ぐらいの日本のロック」とのことである(この曲について書かれたのがもう10年以上前になるので、二昔どころじゃないのだが)。スクイズの少しレトロな雰囲気にはマッチしており、ここに橋本みゆき氏のエレガントな声が乗ることで、乙女チックな曲に仕上がっているのだ。そして二番Bメロの後にサビが来ず、一番盛り上がる直前で間奏を入れるHIKO節はここでも健在である。

 

歌詞は言葉の今までのもどかしさ、泣きそうなほど一人で抱えていた切ない気持ちを上手いこと表現しており、ここまでの展開をずっと見てきた人の心にじんわりと染み込んでいく、温かなものとなっている。まさに「言葉は心を伝え合う魔法」だ。さすがRitaさんとしかいいようがない。

 

あまりにも凄惨なシナリオで名を轟かせているが、こういう名曲がたっぷりと使われているのがスクイズの魅力である。ライブバージョン。前から思っていたけど橋本さんって女優顔よね。