フジファブリックの「虹」を初めて聴いたのは、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2006」の映像をスカパーで見た時だ。「Sunny Morning」から始まったそのライブでは「ダンス2000」や「銀河」を経て、ラストで「虹」が演奏された。
その時のライブの動画は上がっているが、なぜか虹がカットされている
「銀河」でフジファブリックを知った自分が次に知った曲であり、「銀河」の怪しく歌謡曲っぽい曲調から一転、突き抜けていくような明るさがあり、それでいてちょっぴり不思議な展開は、学生時代の私の心をしっかり掴んでいった。
サビなんかはカノン進行だし、コードは割とシンプルだ。メロディーの最後に一瞬♮が入って次の小説でB♭m7の甘いコードが置かれたり、オルガンの響きだったりがフジファブリックっぽさ全開で良い。
歌詞としては、雨上がりの街に飛び出していこうという、今までのフジファブリックでは考えられないような軽快な世界観だ。この曲が収録されている「FAB BOX」というアルバムにはそんな曲が散見される。「銀河」だって曲調とPVこそアレだが、歌詞は前向きなのだ。アルバムとしては2ndだが、初めてのセルフプロデュースということで、その勢いを叩きつけるようなまっすぐな作品になったのかもしれない。
曖昧な記憶ではあるが、私が初めてカラオケで歌った曲は、この「虹」だったような記憶がある。それまでカラオケ自体が苦手で行かず嫌いだったのだが、ここから足をとうとう踏み出し、しょっちゅう通うようになってしまった。この曲の持つ前向きさがそうさせたのかもしれない。