ガラパゴスからの船出

時代の潮流から随分外れた島に浮かぶ音楽ブログです。お気に入りの曲(2000年代後半が多め)の感想や好きな部分をひたすら垂れ流します。

いとうかなこ/追想のディスペア

私が「ひぐらしく頃に」シリーズを知ったのはAT-Xの番組表なんですよ。スカパーのパックみたいなのに入っていない、別料金のアニメチャンネル。そこにR-15指定で番組情報が載っていたから気になったところから始まりましてね。そして本屋に行ったら可愛い女の子のイラストの漫画が置かれていて、「え?このタッチでなんか怖いやつなの?」と興味を持ったものでした。

 

しばらくするとアニメが放送されて、ただ「ひぐらしく頃に解」からうっかり見ちゃったため、この作品の醍醐味はもう8割方失われちゃったんですが、それでもしっかり怖い展開を味わわされたため、しばらくビビっておりました…。

 

そこから少し年月が経って、その噂の「ひぐらし」がニンテンドーDSで発売されて、じゃあこれはやってみるかとプレイしたのが、「ひぐらしく頃に」でした。そこで味わった「鬼隠し編」の怖さときたら…。しばらくシャワー浴びてる時も、後ろをチラッと振り返ったりね。祟りですかね。

 

前置きはさておき、そんな「絆」の第一巻「祟」の主題歌が「追想のディスペア」です。

ネタバレは避けながら書いていくが、「ひぐらし」は閉鎖的な村社会の「祟り」や「呪い」をテーマにしたサスペンスホラーだからか、和のテイスティングがするんだけど、使ってる楽器が全然和風ではないのよね。横笛っぽい音はあるけれど、特徴的なパーカッションはたぶんコンガだし(素材のループだと思うけど)、ギターやドラムやベースなど、リズムは四つ打ちで編成は普通にロックだし、オケヒやシンセの音はガンガンに使ってるし。つまりこれラテンロックですね。でも、ひぐらしの持つ怪奇的な世界観をなぜか損なわない不思議。「アイヤエエーオーアイヨー」のインパクトが強いのもあるのかな。いや~、こういう曲は(志倉)千代丸にしか書けないよね。

 

そして歌詞の不気味さときたら。登場人物が味わった惨劇を、あるキャラクターの視点で振り返る感じの歌詞なのかな。「屋上に空があった 風も、熱も、夢も、明日も」に感じる爽やかな思い出が全部音を立てて崩れていく、まさに「ひぐらし」本編の狂気を歌っているんですよね。「数え切れぬ程の瞳が全部笑ったら」や「訝る暗鬼 真昼の狂気は口元が不自然に引きつったまま」なんてのは、あのキャラのあのシーンかな、とか。「爪で搔きむしる」の部分はそのまんまだし。

 

「海に落ち込んだ 箱詰めのクオーク」あたりがもう千代丸節ですよね。そしてここに作品の全てが詰まっているんだろうなと、全部プレイした今では感じることができる。この原作リスペクトの作詞力がやはり千代丸なんですよ。本当に凄い。

 

そもそも曲名が「追想のディスペア」だから、どのルートを歩んでも絶望的な展開に終わる第一巻「祟」に相応しいタイトルだと思うし、ひぐらしのおどろおどろしい世界観を十二分に表現した名曲であるといえますよね。

 

そういえば私は2年前に聖地巡礼してきているんですよ。巡礼目的というよりかは、単純に白川郷を見るのが目的だったんですけどね。それでもゲームの背景の建物があると「おおっ!」とならずにはいられない。

上まで登って後ろを振り返ったらですね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レナいるかな?かな…?